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インプラント治療は、極力患者さんの負担が大きくならないよう、細心の注意を払って行われる治療です。
しかし、治療後のトラブルを完全に排除することは難しいです。
また治療後のトラブルの一つに、耳の違和感が挙げられます。
今回は、こちらの違和感の主な理由について解説します。
インプラント治療を行った後は、少なからず噛み合わせが変化します。
これまで歯がなかった部分にインプラントを入れるわけですから、多少の変化は致し方ありません。
しかし噛み合わせが変わることにより、顎や関節、筋肉にかかる負担が大きくなり、耳鳴りのような症状が出ることがあります。
特に顎関節症の方や既往歴がある方は、このような症状が出やすい傾向にあります。
また噛み合わせの変化による耳鳴りが続くと、体調の悪化にもつながるため、早めに歯科クリニックに相談しなければいけません。
インプラント治療を受けたことの影響により、耳の違和感が生じるというケースもあります。
具体的には治療中の顎関節への負担が大きくなり、炎症や腫れが生じ、耳周辺の血流を悪化させて違和感につながるという仕組みです。
また治療中の圧力変化やストレスについても、一時的なストレスの原因になることがあります。
さらにインプラントの位置や角度が適切でない場合、噛む力が均等に分散されず、一部の歯や顎に負担が集中します。
こちらの負担が耳周囲の筋肉の過緊張、炎症を招き、違和感を引き起こすことも考えられます。
インプラント治療によって金属アレルギーを発症した場合も、耳の違和感が生じることがあります。
インプラントで使用されるチタンという金属は、生体との適合性が高いため、滅多に金属アレルギーを引き起こしません。
しかし、金属である以上100%アレルギー反応が出ないことはありません。
またインプラント治療後に金属アレルギーの症状が出ると、スプーンやフォークなどインプラント以外の金属との接触により、口内に微細な電流が流れることがあります。
こちらはガルバニー電流と呼ばれるもので、耳鳴りや不快感を引き起こします。
インプラント治療には数多くの症例があり、安全な治療であることはすでに証明されています。
しかし、歯茎の切開などの外科治療を伴ったり金属を使用したりするため、治療後に問題が生じる可能性があることも事実です。
今回解説した耳の違和感は、決して頻繁にあるような症状ではありませんが、これから治療を受ける方は発症する可能性があることを頭に入れておきましょう。