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乳歯は永久歯に比べてやわらかいため、虫歯などを発症するリスクが高いです。
また、中には生まれつき、何らかの原因で問題が生じている乳歯も存在します。
ここからは、子どもの歯の先天的な問題である“エナメル質形成不全”の概要や原因、治療法について解説したいと思います。
歯の表面のエナメル質が生まれつきつくられず、白色や茶色の変色、欠損などが見られる症状をエナメル質形成不全といいます。
軽度の場合は、変色があるだけですが、重度の場合はエナメル質の表面に環状のくぼみ、不規則なクレーターが生じ、エナメル質の大部分が形成されないこともあります。
また、前歯にできる場合は、そこから虫歯になることは少なく、主に見た目の問題になりますが、奥歯に見られる場合は、虫歯に発展しやすく、進行も早いです。
子どものエナメル形成不全における原因は、主に以下の3つです。
・遺伝
・外傷および虫歯
・胎児だった頃の母親側の原因
先天性のエナメル質形成不全は、遺伝によって引き起こされることが多いです。
両親のいずれかに前述したような歯の変色、くぼみなどがある場合、子どもに遺伝する可能性があります。
また、子どもがまだ胎児だった頃に、母親が栄養不足などに陥った場合も、子どもの歯が何本かエナメル質形成不全になってしまうことがあります。
ちなみに、エナメル質形成不全には、後天性のものも存在します。
例えば、子どもの頃に歯に外傷を受けたことがあったり、乳歯が大きな虫歯で損傷したりした場合、乳歯または永久歯にエナメル質形成不全が見られるケースがあります。
エナメル質形成不全の歯は虫歯のリスクが高くなるため、歯科クリニックに通い、定期的にフッ素を塗布することで、虫歯を予防しなければいけません。
また、フッ素塗布で対応するのが難しい場合は、歯科用のレジンを用い、エナメル質が形成されていない部分を補強することも可能です。
ちなみに、前歯の部分は虫歯のリスクが少ないですが、エナメル質形成不全による変色が気になるという場合には、被せ物を装着することもあります。
ここまで、子どものエナメル質形成不全における概要や原因、治療法について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
特に目立たない箇所の変色やくぼみであれば、早急に治療しなくても問題ないケースが多いです。
しかし、前歯以外は虫歯のリスクが高くなるため、子どもの将来を考えるのであれば、最低限の虫歯予防は行っておくべきです。