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歯周病の怖さと言えば、やはり口内環境が崩壊してしまうことが挙げられます。
しかし実はそれ以上に怖いと言えるのが、全身疾患のリスクです。
あらゆる全身疾患と関係のある歯周病は、放置することで命を脅かすことも考えられます。
今回は、歯周病と心筋梗塞の関係について解説します。
多くの疫学調査により、歯周病を患っている方は、健康な歯茎の人に比べて心筋梗塞などの心血管疾患を発症する確率が約1.5倍〜2.8倍高まることが報告されています。
これは、歯周病菌が歯肉の毛細血管から血液中に入り込み、全身を巡ることが原因です。
血管内に侵入した細菌やその毒素は、血管壁に炎症を引き起こし、血管を狭くするアテローム性動脈硬化を促進させます。
特に重度の歯周炎がある場合はリスクが顕著に高まり、喫煙や高血圧といった他の危険因子と同等、あるいはそれ以上に心臓への悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。
日々の適切なブラッシングだけでなく、歯科医院での定期的なクリーニングが、物理的にこのリスクを低減させる重要な鍵となります。
歯周病が悪化して歯を失うことも、将来的な心筋梗塞のリスクを予測する強力な指標となります。
国内外の研究では、残っている自分の歯が少ないほど、心血管疾患による死亡率が上昇する傾向が示されています。
例えば歯が24本以下になると心筋梗塞のリスクが上昇し始め、さらに歯をほとんど失った状態では、健康な状態と比較してリスクが1.5倍以上になるとするデータもあります。
これは歯を失う主な原因が歯周病であることに加え、咀嚼能力が低下して食事のバランスが崩れ、高カロリー食への偏りが生じることで、肥満や脂質異常症を誘発するためです。
つまり歯を健康に保つことは、血管の炎症を防ぐと同時に、心臓に優しい食生活を維持することにも直結しているということです。
歯周病治療を行うことが、実際に心筋梗塞の予防につながることも数値で証明されつつあります。
ある研究では、適切な歯周病治療を受けたグループは、治療を受けなかったグループと比較して、心血管疾患の発症リスクを大幅に下げられることが示唆されています。
具体的には、徹底的な歯石除去や炎症のコントロールを行うと、血管の内膜機能が短期間で改善し、血液中の炎症反応を示す数値が低下することが確認されています。
これは歯周病という炎症の火種を消すことで、全身の血管への攻撃が止まるからです。
歯周病は自覚症状が少ないため、虫歯よりも知らず知らずのうちに進行しやすいという特徴があります。
もちろん、歯茎の腫れや出血などは見られますが、痛みが少ない分虫歯よりも気に留めないという方が多いです。
だからと言って放置していると、心筋梗塞や糖尿病などあらゆる疾患につながるため、虫歯と同様に定期的な検診で早期発見を目指すべきです。