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軽度の虫歯は、虫歯菌に感染した歯を少し削り、詰め物を詰めることで治療できます。
一方重度にまで進行した虫歯は、歯の神経まで侵され、歯冠もボロボロになっています。
このようなケースでは、抜歯で対応しなければいけないこともあります。
今回は、虫歯の悪化によって歯を失うことのデメリットについて解説します。
虫歯の悪化によって歯を失うと、歯並びや噛み合わせに対して悪影響を及ぼします。
歯列内に隙間があると、周囲の歯が少しずつ移動し始めるため、必然的に歯並びや噛み合わせは乱れていきます。
その結果、見た目が悪くなるだけでなく、咀嚼能力も低下します。
また咀嚼がしにくくなると、当然食べられるものは限られるため、顎の筋肉が衰えたり、単純にストレスが溜まりやすくなったりします。
さらに咀嚼のしにくさは唾液量の減少にもつながり、消化が悪くなったり口の健康を損なったりする原因にもなります。
虫歯で歯を失うと、プラークが溜まりやすくなります。
こちらは、歯を失った部分が穴になり、そこに食べカスが詰まることが理由です。
プラークは細菌の塊であり、虫歯菌も当然細菌の一種です。
プラークの中には、虫歯菌や歯周病菌が1mgにつき1億個以上も存在していると言われています。
そのため、口内に残っていると虫歯や歯周病、口臭などのリスクは高まります。
また歯を失った部分のプラークは、キレイに並んでいる歯に付着したプラークに比べて、ブラッシングなどで除去しにくいです。
磨き残したプラークは、やがて石化して歯石になり、歯石は自宅でのブラッシングでは基本的に除去することができません。
歯科クリニックのスケーリング、ルートプレーニングなどで取り除く必要があります。
脳への刺激が減ることも、虫歯で歯を失うことのデメリットです。
食べ物を咀嚼すると、歯から顎、顎から脳へと刺激が伝わります。
こちらの刺激によって脳が活性化し、認知症などを予防することにつながると言われています。
一方、虫歯で歯を失ってしっかり噛むことができなくなると、アルツハイマー型認知症のリスクは高まります。
多くの方は、歯を失う前に虫歯の痛みに耐えられなくなり、歯科クリニックを訪れます。
しかし、虫歯は重度にまで進行すると、神経が死滅して痛みを感じなくなります。
そのため、治ったと勘違いして歯科クリニックに通わない方も少なくありません。
このような状態になると、歯を失うのは時間の問題であるため、少しでも違和感を覚えたら歯科クリニックを受診しましょう。