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低体重児は、出生時の体重が2,500g未満の赤ちゃんです。
これは早産で生まれる場合や、妊娠中にお腹の中で十分に育たなかった場合などが原因で起こります。
また歯周病は、低体重児と深い関係性のある疾患として知られています。
今回は、具体的にどのような関係性があるのかについて解説します。
妊婦さんが歯周病を患っている場合、低体重児のリスクが増加します。
ある研究によると、歯周病でない方と比べて、歯周病の方は低体重児出産や早産のリスクが1.5~1.7倍ほど増加する可能性が指摘されています。
こちらは歯周病の原因菌が歯茎の血管から血液中に入り込み、胎盤や子宮に影響を与えることで、胎児の発育が妨げられることが原因です。
ちなみに、歯周病を患っている方は虫歯も併発している可能性が高いです。
妊婦さんに虫歯がある場合、出産後の赤ちゃんへの虫歯菌の感染リスクが高まります。
低体重児として生まれてきた子どもは、歯周病や虫歯を発症しやすい傾向にあります。
なぜなら、感覚過敏などにより、口内ケアが困難な場合があるからです。
また低体重児は、日中に限らず夜間にも甘い飲み物を摂取する機会が多いという報告もあります。
この習慣により、歯周病のリスクが高まることも考えられます。
虫歯のリスクに関しては、エナメル質形成不全が大きく関係しています。
低体重児の場合、妊娠後期に形成される歯のエナメル質が十分に発達しないことがあります。
エナメル質が不完全な歯は虫歯になりやすいため、注意が必要です。
妊娠中はホルモンバランスの変化で口内環境が悪化しやすいため、定期的な歯科検診と適切なケアが重要です。
また妊娠中の歯科検診については、妊娠5~8ヶ月の安定期に受けるのが望ましいです。
妊娠初期は切迫流産のリスクがありますし、妊娠後期はお腹が大きくなって診察台に寝るのが苦しくなるため、なるべく通院は避けましょう。
もし子どもが低体重児として生まれてきたのであれば、エナメル質の形成を促すために、歯科クリニックでフッ素塗布を行うのが有効です。
歯周病と低体重児は深い関係にあり、妊婦さんが歯周病にかかっている場合、低体重児出産のリスクは増加します。
また低体重児で生まれてきた子どもは歯周病になりやすい傾向にあるため、お母さんは妊娠中から徹底的に歯周病対策を取るべきだと言えます。
もちろんそのときにはセルフケアだけでなく、歯科クリニックでブラッシング指導を受けたり、歯石除去を受けたりすることも大切です。