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“炭酸飲料は歯に良くない”という噂を聞いたことはある方は、決して少なくないかと思います。
特に子どもの頃は、それを理由に炭酸を飲んだら怒られたという経験を持つ方もいるでしょう。
では、なぜ炭酸飲料は歯に良くないと言われているのでしょうか?
今回はその理由について解説します。
炭酸飲料を摂取することにより、酸の働きで歯が溶けてしまう可能性があります。
炭酸飲料の多くは弱酸性であり、pH値5.5以下の産生の状態が口内で長時間続くと、歯の表面にあるエナメル質が溶けてしまいます。
こちらの現象は酸蝕症と呼ばれます。
また酸蝕症を発症すると、歯の見た目が悪化したり、歯が欠損したりするおそれがあります。
さらに、エナメル質が薄くなり象牙質が露出することで、知覚過敏のリスクも増大します。
もちろん、歯の表面が弱くなり、虫歯菌の攻撃を受けやすくなることにもつながります。
砂糖の含有量が多いことも、炭酸飲料が歯に良くないとされる理由の一つです。
製品によって異なりますが、500mlの炭酸飲料にはおよそ40~65gの砂糖が含まれています。
こちらは角砂糖10~16個分にも相当します。
WHOが推奨する1日の砂糖の摂取目安量は約25gであるため、1本炭酸飲料を飲むだけで大幅にオーバーしてしまう可能性が高いです。
また砂糖の摂取量が多ければ、当然虫歯のリスクは高まります。
さらに肥満や糖尿病、高血圧といった生活習慣病も発症しやすくなり、前述した酸蝕症につながる可能性も高くなります。
炭酸飲料が歯に良くない理由としては、柑橘系フレーバーのものが多いことも挙げられます。
炭酸飲料にはさまざまな味のものがありますが、よく見られるのはレモンやグレープフルーツといった柑橘系フレーバーのものです。
これらには、酸性度を高めるクエン酸が含まれていて、こちらが歯の表面の硬いエナメル質を溶かしてしまいます。
特にダラダラ飲んでしまった場合、口内が酸性に傾く時間が長くなり、酸蝕症のリスクは高まります。
ちなみに炭酸飲料を飲んでいるとき、歯がきしむような感覚を覚えることがありますが、こちらは歯のエナメル質が溶け始めているサインです。
普段から炭酸飲料を好んで飲んでいるという方は、一度食生活を改めた方が良いと言えます。
炭酸飲料は酸蝕症や虫歯のリスクを高めますし、さまざまな生活習慣病を引き起こす原因にもなり得るものです。
もちろん普段の食生活では、炭酸を控えるだけでなく、口内環境の改善に必要なカルシウムやビタミンといった栄養素をバランス良く摂取しなければいけません。