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虫歯治療後は、特に患者さんからの要望がない場合、銀歯を装着することがほとんどです。
銀歯は保険診療の中でも、もっともポピュラーな素材だからです。
しかし、銀歯を装着してからしばらく経過したタイミングで、治療箇所から変な味がすることがあります。
今回は、なぜ変な味がするのかについて解説します。
銀歯の部分から嫌な味がする場合、二次虫歯を発症している可能性があります。
こちらは銀歯だけに限ったことではありませんが、一度虫歯を治療した箇所であっても、再び虫歯になることはあります。
具体的には、詰め物や被せ物の間から細菌が入り、見えない部分で虫歯が進行していきます。
また銀歯は、他の詰め物や被せ物に比べて二次虫歯のリスクが高いとされています。
なぜなら、それほど高品質な素材ではないからです。
特に治療から時間が経過し、銀歯と天然歯を接着しているセメントが劣化すると、二次虫歯を引き起こしやすくなります。
銀歯の部分から変な味がする場合、経年劣化によって金属イオンが溶け出している可能性もあります。
銀歯に使用されている金属は、唾液によって少しずつ口内に溶け出します。
このとき溶け出した金属イオンが舌に触れると、金属特有の味を感じるようになります。
また普段の食事において、酸性の強い柑橘類やお酢、炭酸飲料などを口にする機会が多い方は、より金属イオンが溶け出しやすくなります。
ちなみに、口内に金属イオンが溶け出すということは、金属アレルギーを発症するリスクも高まるということになります。
金属アレルギーを発症すると、口内炎や舌炎、舌の腫れなどの症状が出ます。
銀歯から苦い味がする場合は、ガルバニー電流が起こっている可能性があります。
ガルバニー電流は、口内で異なる金属が触れ合うことで発生する電流です。
こちらが舌の神経を刺激すると、金属の味を感じさせることがあります。
具体的には、銀歯の部分でスプーンやアルミホイルなどを噛んだときに発生することが多いです。
ちなみにガルバニー電流は、微弱な電流により、自律神経の乱れなど身体への悪影響を及ぼすことも考えられます。
冒頭でも触れたように、銀歯は保険診療の補綴物の中ではもっともポピュラーなものです。
しかし劣化などの原因で変な味がしたり、二次虫歯のリスクが高まったりと、お世辞にも高品質とは言えません。
前述したようなトラブルを未然に防ぎたいのであれば、自由診療のセラミックなど、高品質かつメタルフリーの素材を選ぶことをおすすめします。