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代表的な歯科口腔外科の治療の一つに、親知らずの抜歯が挙げられます。
他の歯や歯茎に悪影響を与える親知らずの場合、放置するのは危険なため、抜歯で対応しなければいけません。
また親知らずは、身体の免疫力と密接な関係にあります。
今回はこちらの点について解説します。
免疫力が低下すると、智歯周囲炎を発症するリスクが高まります。
智歯周囲炎は、親知らずの周りが炎症を起こす疾患です。
親知らずはもっとも奥に生えるため歯ブラシが届きにくく、汚れが溜まりやすいです。
特に生え方に問題がある場合、汚れをエサに細菌が繁殖し、智歯周囲炎を発症しやすいです。
また免疫力が低下していると、細菌の増殖を抑えることが困難になり、智歯周囲炎のリスクはさらに高まります。
もちろん炎症の進行も早くなるため、違和感がある場合はできる限り早めに歯科クリニックを受診しなければいけません。
親知らずを抜歯した後、その穴の骨が露出したままの状態になることをドライソケットといいます。
本来、抜歯によってできた穴は血餅という血の塊によってふさがれますが、免疫力が低下しているとこちらが形成されません。
また免疫力が下がると細菌を撃退する力も弱くなるため、ドライソケットに細菌性の炎症が起こります。
さらにドライソケットが悪化すると、ズキズキとした鈍痛が続いたり、抜歯したところからのニオイや膿の味に苦しんだりすることになります。
抜歯後1週間経過しても痛みが消えない場合、ドライソケットの可能性が高いため、注意してください。
親知らずに悪影響を及ぼす免疫力の低下を防ぐには、バランスの取れた食事や質の高い睡眠などが重要です。
栄養面についてはタンパク質やビタミン類、亜鉛や食物繊維などを積極的に摂取することが望ましいです。
睡眠については、十分な睡眠時間を確保するだけでなく、就寝前にスマホやパソコンを触らないなど睡眠環境を整えることも大切です。
ちなみに、適度な運動やストレスの軽減も免疫力の向上に寄与します。
親知らず=抜歯というイメージが強いですが、特に悪影響のない親知らずはそのまま様子を見るケースもあります。
しかし智歯周囲炎を発症していたり、抜歯後にドライソケットが起こったりした場合には、歯科クリニックでの治療で対応しなければいけません。
またこれらの問題はブラッシング不足や免疫力の低下から生じるため、日頃から生活環境を整えることを意識しましょう。