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虫歯の進行速度には個人差があり、「これくらい」と一概に言うことはできません。
しかし、進行を遅くする要因や速くする要因が存在するのは事実です。
つまり、患者さんの工夫によっては、進行を遅くすることができるということです。
今回は、虫歯の進行速度に関することを解説します。
虫歯の進行は適切なデンタルケアやフッ素の利用、健康的な食生活などによって遅くすることができます。
毎日の丁寧なブラッシングは、虫歯菌の温床となるプラークを取り除き、初期虫歯であれば治療せずに完治させることも可能です。
フッ素は歯の再石灰化を促し、エナメル質を強化するため、虫歯に強い歯を形成します。
さらに、糖分や炭水化物の過剰摂取を避け、ダラダラと食事を摂らないことでも、虫歯の進行速度は遅くなります。
ちなみに、人が元々持っている特徴によっても、進行速度が遅くなることがあります。
例えば唾液の量が多い方は、歯を再石灰化させるミネラル成分が多くなり、酸を中和する働きも強くなります。
また大人はエナメル質が子どもに比べて硬いため、虫歯の進行が比較的遅いです。
虫歯の進行を速くする要因としては、不十分なデンタルケアや高頻度な糖分摂取などが挙げられます。
ブラッシングやフロスがおろそかだった場合、虫歯菌が繁殖しやすく、虫歯の進行スピードも速まります。
また砂糖を多く含む飲食物を頻繁に摂取すると、口内が常に酸性に傾き、脱灰が加速します。
さらに、歯並びが悪い方は歯ブラシが届きにくくなり、虫歯が進行しやすくなります。
ちなみにエナメル質の内側にある象牙質はエナメル質よりもやわらかいため、虫歯が象牙質にまで達すると必然的に進行速度が速くなります。
虫歯は初期段階であればあるほど、進行速度が遅い傾向にあります。
まだ歯に穴が開いていない初期虫歯の場合、半年~数年かけてゆっくりと進行するケースが多いです。
そのため、定期的に歯科クリニックの検診に通っていれば、悪化する前に虫歯を治療することができます。
また初期段階の場合、治療で痛い思いや恐怖感を覚える心配もありません。
虫歯予防のためにできることは、日々の生活において一つでも多く採り入れることが望ましいです。
たとえ現時点では虫歯を発症していなかったとしても、対策が不十分だと虫歯の進行速度が速まってしまいます。
特に定期検診に通う習慣がない方は、知らず知らずのうちに虫歯が進行し、痛みが出て初めて気付くというケースも珍しくありません。