虫歯治療を受けた後は、ある程度食事に制限が出ます。
具体的には、摂取できる食事の内容が変わるだけでなく、治療から食事を摂取するまでの時間も空けなければいけません。
では、虫歯治療後の食事はどれくらい時間を空ければ良いのでしょうか?
今回はこちらの点を中心に解説します。

初期虫歯を治療した後の食事について

まだ歯に穴が開いていない初期虫歯の場合、治療から30分ほど時間を空ければ、食事を摂っても特に問題ありません。

初期虫歯の場合、歯を削らずにフッ素を塗布するケースがほとんどです。
そのため、基本的に歯の痛みなどはありません。

しかし、治療後すぐに食事を摂ってしまうと、せっかく歯に塗布したフッ素が早く流れてしまいます。
少しでも長い間、フッ素の効果を歯に浸透させるためには、30分ほど経ったタイミングで食事を摂るのがベストです。

中程度～重度の虫歯を治療した後の食事について

中程度～重度の虫歯の場合、歯を削ったり麻酔をしたりするケースが多いです。
しかし、こちらの治療後に空ける時間も、基本的には初期虫歯と同じく30分程度でOKです。

詰め物や被せ物は治療後30分程度で固まるようにできているため、その後は粘着性のあるものや硬いものでなければ、さほど問題なく摂取できます。

また、歯の神経を除去する根管治療を受けた場合は、さらに食事の内容に注意しなければいけません。
基本的には、当日中はやわらかいものだけを摂取し、患部とは反対側の歯で噛むなどの工夫も必要です。

もちろん、冷たいものや熱いもの、辛いもの等刺激の強いものもNGです。

虫歯治療後にすぐ食事を摂るデメリット

初期虫歯の場合、治療後すぐに食事を摂るとフッ素の恩恵が受けられません。

また麻酔を伴う虫歯治療の場合、詰め物や被せ物が取れるのはもちろん、唇を強く噛んだり火傷したりすることも考えられます。

麻酔が切れていないうちは、口周辺の筋肉をうまく動かせません。
そのため、唇や頬をうっかり噛んでしまうことがあります。

さらに麻酔の効果が残っている間は、口の中の感覚が鈍くなっているため、普段なら口にしない高い温度のスープやお茶なども口に入れてしまうリスクが高まります。

まとめ

虫歯治療は、治療を受けることだけでなく、治療後に正しい過ごし方ができるかもポイントになってきます。
すぐに食事を摂ったり、患部に悪いものを食べたりすると、治療箇所や患者さんの身体に問題が生じることがあるため、注意してください。
また今回解説した治療後に空ける時間はあくまで目安であり、正確な時間は治療後必ず歯科医師から聞いておきましょう。