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現代では医療が進歩しているため、虫歯を発症すればすぐに治療を受けられます。
また一般の方でも、虫歯に対してある程度知識を持っている方が多いです。
そのため徹底した虫歯予防が可能ですが、昔の方の虫歯事情はどのようなものだったのでしょうか?
今回はこちらの点について解説します。
縄文時代は狩猟採集が中心の生活であり、主に肉や魚、木の実などを食べていました。
また硬いものをよく噛んで食べていたため、歯が擦り減って摩耗する咬耗という症状が顕著でしたが、現代のような虫歯は比較的少なかったとされています。
しかし、デンプンを含む木の実を多く食べていたことから、歯の根元にできるタイプの虫歯は意外と多く見つかっています。
このような虫歯は根面齲蝕と呼ばれるもので、進行が早く、進行すると歯が折れるリスクが高まるという特徴があります。
弥生時代になると、一気に虫歯を発症するケースが増加します。
こちらは稲作が広がり、炭水化物の摂取量が増えたことが理由です。
虫歯は甘いものを食べたときに発症するイメージがありますが、すべてのケースがそうとは限りません。
炭水化物は糖質であり、甘いものと同じように虫歯菌が口内で酸をつくり出すのを助けてしまいます。
また弥生時代の特徴的な習慣としては、お歯黒が挙げられます。
お歯黒は歯を黒く染める習慣であり、虫歯に悩む方が増えたことから始まったとされています。
歯をコーディングすることにより、虫歯を予防する効果があったことから、とても重宝されました。
江戸時代に突入すると、砂糖が広く普及し始め、日々の食事で食べるものもやわらかくなりました。
そのため、虫歯は庶民の間にも広がり、上流階級ではさらに虫歯の発症率が高かったとされています。
また江戸時代には虫歯治療も行われていましたが、当時の治療はとても簡易的なものでした。
麻酔なしで歯を抜くことも多く、鉗子を使ったり、木の棒と木槌で叩いて歯を抜いたりしていました。
ちなみに江戸時代では、歯ブラシの原型とされる房楊枝というものが普及し始めたとされています。
昔の方はそこまで虫歯に対する知識がなく、満足な治療を受けられる環境も整っていませんでした。
しかし、冒頭でも触れたように、現代では虫歯を防ぐための環境が整備されています。
そのため、痛みに苦しんだり歯の見た目が悪くなったりしないよう、しっかりケアをすることをおすすめします。
もちろん、発症してしまった場合はすぐに歯科クリニックを訪れ、適切な治療を受けなければいけません。