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インプラント治療には、糖尿病や心疾患、骨粗しょう症など、禁忌となる疾患がいくつか存在します。
つまりこれらの疾患がある方は、インプラント治療を受けるのが難しいということです。
また貧血の症状がある方も、インプラント治療を受けるのは困難です。
今回はその理由や対処法などについて解説します。
貧血は、血液の成分である赤血球に含まれるヘモグロビンの濃度が低下した状態です。
ヘモグロビンは、全身に酸素を運ぶ役割を担っているものであるため、貧血になると身体が酸素不足に陥ります。
その結果、めまいや立ちくらみ、動悸や息切れなどの症状が出やすくなります。
また場合によっては頭痛や眠気、耳鳴りや集中力の低下、倦怠感や味覚異常なども引き起こします。
そのため、よく知られているめまいや立ちくらみがないからといって、貧血ではないとは言い切れません。
貧血の方は、体内の酸素が足りておらず細胞の再生が促進されません。
つまり、傷口が再生されにくくなるということです。
インプラント治療は、メスによる切開などの外科手術を伴います。
このときにできた傷跡も、貧血の方は通常よりも治りが遅くなります。
また貧血の方は、インプラント治療に伴う感染症のリスクも高まります。
貧血の症状には、別の疾患が隠されていることがあります。
例えば血液をつくる骨髄の働きが低下する再生不良性貧血では、免疫機能を司る白血球数が減少し、感染症を引き起こしやすくなります。
これらの理由から、貧血の症状がある患者さんは、メスを使用するインプラント治療とは相性が悪いです。
貧血の方は、血中のヘモグロビン量が10g/ml以上でなければインプラント治療を受けることができません。
そのため、まずは内科を受診し、ヘモグロビン量をクリアすることが大前提です。
また急激な血圧の上昇を招かないよう、ストレスや緊張などを可能な限り排除することも必要です。
インプラント治療の実績が豊富な歯科クリニックを受診すれば、ある程度患者さんの精神的な負担は軽減されるでしょう。
インプラント治療は非常に人気が高く、施術後の生活も豊かになる治療ですが、禁忌となる症状はお世辞にも少ないとは言えません。
やはり外科手術を伴う分、全身疾患がある方は細心の注意を払う必要があります。
ただし、貧血など前もって他のクリニックを受診し、症状を改善させればインプラント治療を受けられる可能性は十分にあります。
自身が施術可能な状態かどうかを知るには、まず歯科クリニックの医師に相談してみてください。