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顎顔面外傷とは、顔の皮膚や骨、口内の粘膜や歯などに負った外傷のことをいい、場合によっては審美的な問題が発生することもあります。
また、こちらにはさまざまな種類があり、場所によって外傷を負う原因も異なります。
今回は、顎顔面外傷の主な種類や原因について解説したいと思います。
顎顔面外傷の種類としてもっとも一般的なのは、顎や顔面の骨折です。
顔面は、さまざまな原因で外傷を受けやすい部位であり、上顎骨骨折や下顎骨骨折、頬骨骨折や頬骨弓骨折、鼻骨骨折などが該当します。
また、こちらの主な原因として挙げられるのは、交通事故や作業事故、スポーツ外傷などです。
その他、転倒や喧嘩などが原因となることもあり、稀に顎骨内に生じた嚢胞や腫瘍により、健常な骨が吸収され、薄くなることによって生じる病的骨折も見られます。
歯の破折も、代表的な顎顔面外傷の一つです。
こちらは、急激な外部からの力を受けたことが原因で、歯に亀裂が生じたり、折れたりする症状です。
また、破折の際、歯の神経である歯髄が露出しているかどうかで、症状や処置は大きく変わってきます。
歯髄が露出している場合、冷水などの刺激で激痛を伴います。
歯根の位置での破折の場合は、歯の動揺や噛み合わせたときの痛み、歯茎からの出血などの症状が見られます。
ちなみに、歯をぶつけたとき、歯や歯槽骨に目立った外傷がなく、単に一時的に歯根膜の炎症のみを起こすケースは、歯の打撲と呼ばれます。
歯の脱臼は、歯牙脱臼とも呼ばれるもので、外力によって歯が骨から離れるような症状です。
こちらは、完全脱臼と不完全脱臼の大きく2種類に分かれます。
完全脱臼は、歯が完全に抜け落ちてしまうものであり、抜歯を行ったときと同じ状態になります。
歯根膜は乾燥に弱いため、このような場合はできる限り早急に歯科クリニックを受診しなければいけません。
不完全脱臼は、骨から歯が半分ほど離れている状態で、歯茎からの出血や動揺が見られる症状です。
ちなみに、脱臼とは真逆の症状で、強い衝撃を受けたことにより、歯が歯肉の奥にめり込んでしまうことがありますが、こちらは歯の陥入と呼ばれています。
ここまで、顎顔面外傷の主な種類や原因について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
冒頭でも触れましたが、顎顔面外傷は負傷した箇所によっては、見た目に大きな影響を与えるものです。
そのため、負傷した場合は決して放置せず、歯科クリニックなどで早期治療を行い、各部位の機能や審美性を維持、回復させなければいけません。