子どもが虫歯になった時、あるいは定期健診を受けるときなどは、歯医者に連れていく必要があります。

しかし、歯医者が怖いところだと思っている子どもが、強く抵抗するケースは決して珍しくありません。

治療は必要なことなので、きちんと子どもを説得する必要がありますが、かなり大変でしょう。

注意点について、解説します。

 

歯医者に行く前の準備

 

歯医者に行く人の多くは、虫歯になって歯が痛くなったことをきっかけに来院しています。

しかし、歯医者で行うのは、虫歯の治療だけではありません。

口内の点検や清掃、虫歯予防なども行っているのです。

子どもの場合、乳歯の生え始めや永久歯への生え変わりの時は、特に注意が必要なタイミングです。

歯医者で定期的にフッ素を塗布してもらうと、虫歯予防に効果的です。

大人の場合、たとえ歯医者が苦手であっても「虫歯治療だけでなく、予防のためにも歯医者に行こう」などという理性的な判断を下せるため、自主的な通院ができます。

しかし、子どもは大人と比較すると感情のセルフコントロールができないため、「歯医者さんは怖いから行きたくない」と駄々をこねるケースがよくあります。

歯を削られて痛い思いをする、と思っているかもしれません。

どうにか歯医者に行かせようと一計を案じ、買い物やお出かけなどとウソをついて連れ出してしまうと、不信感を抱かれてしまうでしょう。

歯医者を嫌がる子どもに対し、これから歯医者に行くことをきちんと説明しましょう。

また、何のために歯医者に行くのか、どんな治療をするのかもよく話し、子どもに心の準備をさせましょう。

歯医者に行くことを深刻に伝える必要はありません。

今から治療に行くと軽く伝えてください。

決して、歯医者を脅しに使わないよう気を付けましょう。

 

歯科医院のトレーニングとは？

 

初めて歯医者に来た子どもは、非常に緊張しています。

緊張している状態で治療をしても、うまくいかないことが多いため、最初はトレーニングから始めましょう。

歯医者のトレーニングは、歯医者で使用する治療器具や設備に慣れることを目的としたもので、歯は削りません。

口内の水を吸い取って吸引の音に慣れてもらうなど、実際の治療を行う際に備えて様々なことを行います。

口内に入れる器具にも慣れてもらうため、実際に検査などで使用する器具を使用してみるのと合わせて、歯のチェックも行います。

慣れてもらうためなので、痛みがない器具を選んで使用します。

歯科治療について、小さな目標をいくつも立てて１つずつ進めていくのが、歯医者のトレーニングです。

実際に治療を行うまで何度か通うことになりますが、治療を安全・確実に行うためには必要です。

 

まとめ

 

子どもは、歯科医院の治療に恐怖を抱いていることがあります。

実際に治療を受けた時の体験やメディアなどで仕入れた情報、待合室で聞いた歯を削る音などが、恐怖心を生み出しています。

子どもが歯の治療を安心して受けられるようにするには、慣れが必要です。

まずはトレーニングを行い、歯医者そのものや治療に使用する器具、治療の雰囲気などに慣れさせましょう。