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歯周病の直接的な原因は、口内に付着したプラークや歯石に含まれる歯周病菌です。
そのため、「ブラッシングさえしていれば問題ない」「歯石取りを受ければ大丈夫」と考える方もいるかもしれませんが、実際はそうとは限りません。
今回は、太ると歯周病のリスクが高まってしまう理由を中心に解説します。
人は太ってしまうと、体内で炎症を引き起こすサイトカインという物質が増加します。
サイトカインは、歯周病の原因である歯周病菌の活動を活発化させ、歯茎の炎症を悪化させます。
また肥満になると、脂肪細胞からTNF-αという物質が分泌されます。
こちらは、歯を支える歯槽骨を溶かしてしまい、歯周病の発症や進行につながります。
さらに、内臓脂肪が多い方は炎症が強くなり、TNF-αと同じように歯茎を支える骨の破壊を早めます。
ちなみに最近の研究では、太ることによって遺伝子の変化が起こり、歯肉組織が破壊されてしまうことも判明しています。
太ると歯周病のリスクが高まりますが、太る原因を理解していなければこちらはなかなか回避できません。
太ってしまう主な原因は、やはり摂取カロリーと消費カロリーのバランスが良くないことです。
食べ物や飲み物から摂取するエネルギーが、日々の活動や基礎代謝などで消費されるエネルギーよりも多いと、余ったエネルギーは脂肪として蓄積されます。
また食べ方や遺伝なども、太る原因として挙げられます。
単純に食べすぎること以外にも、早食いやまとめ食い、朝食を抜くといった行動は肥満の原因になります。
さらに、基礎代謝量や腸内環境には個人差があり、これらには遺伝的な要因があるとされています。
太りやすいだけでなく、歯周病のリスクも高い食べ物は摂取を避けるべきです。
具体的には糖分を多く含むものや、ネバネバして歯に残りやすいものです。
例えばケーキや清涼飲料水などは、太りやすい上に糖分が歯周病菌のエサとなり、増殖を促進します。
また菓子パンやクッキー、チョコレートなどのネバネバしたものは、太りやすい食べ物の代表格であり、さらに歯に付着しやすく歯周病菌の繁殖を助けます。
肥満になると生活習慣病のリスクは高まりますし、心臓病や脳卒中、変形性関節症や関節炎といった関節の病気も発症しやすくなります。
また歯周病も発症しやすくなるため、極力スリムな体型を維持できるように努力しなければいけません。
主に食生活に気を付けることで、肥満と歯周病のリスクを同時に軽減させることができます。