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日本人の成人におけるおよそ8割は、歯周病を患っていると言われています。
世界規模で見ても、歯周病はギネス記録に載るほど感染者が多い疾患であり、かかっていない方が珍しいです。
それにもかかわらず、歯周病の発症にはなかなか気付くことができません。
今回はこちらの理由について解説します。
歯周病を自覚しにくい一番の理由は、痛みがないことです。
同じく代表的な口腔疾患である虫歯は、歯の痛みがあったり、穴が開いたりとわかりやすい症状が次々に現れます。
一方、初期症状の歯周病では歯茎の腫れが見られますが、こちらは痛みを伴うものではありません。
また歯周病でなくても歯茎が腫れることはありますし、出血を伴う場合でも痛みが出ないケースは多いです。
そのため、いつの間にか重度にまで進行し、簡単には治療できない段階になってしまうケースが多々見られます。
歯科クリニックの定期検診に通う方が少ないことも、歯周病の発症に気付きにくい理由の一つです。
歯周病は前述の通りわかりやすい自覚症状が少ないですが、歯科医師に口内をチェックしてもらえば、当然発症しているかどうかはわかります。
しかし、予防歯科の重要性が叫ばれている昨今であっても、定期検診に通う方は決して多くありません。
2022年時点の調査では、定期検診に通っている方の割合はおよそ44%にとどまり、日本人全体の半数以上は通院していないことがわかっています。
定期検診は“痛みが出たら通うもの”ではなく、数ヶ月に1回程度、継続的に通うことが大切です。
虫歯と聞くと、歯の痛みや黒い変色といった症状がパッと浮かぶ方も多いでしょう。
一方で歯周病はどうでしょうか?
なんとなく歯茎が腫れたり、血が出たりというイメージは多いかと思いますが、それ以外の症状についてはあまり知られていないのが現状です。
例えば歯と歯の間にものが詰まりやすくなったり、歯が長く見えたりといったことも、歯周病の症状です。
これらがあまり知られていないことにより、「血が出ていなければ大丈夫」といったように、自己判断してしまう方が出やすくなっています。
日頃から歯科クリニックの定期検診に通っていれば、歯周病にかかっていることに気付かないということはまずありません。
もっと言えば定期検診でブラッシング指導を受けることにより、セルフケアの質が向上するため、歯周病の発症は未然に防げます。
もちろん歯周病だけでなく、虫歯についても予防の意識を持つことは大切です。