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歯周病が悪化すると、歯茎の炎症だけにとどまらず、出血やネバつきといった症状が出るようになります。
また食事にも影響が出ることがあり、場合によっては味覚症状を引き起こすことも考えられます。
今回は、歯周病が引き起こす味覚障害の概要や仕組みなどについて解説します。
味覚障害とは、食べ物の味がよくわからなくなったり、しっかり味の付いたものが薄く感じたりする味覚の異常をいいます。
人が食べ物や飲み物の味を感じることができるのは、舌の上にある味蕾という器官が機能するからです。
味蕾には味を感知する味細胞というものがあり、こちらが甘い、しょっぱいといった味を判別して脳神経に伝えます。
しかし味覚障害を発症すると、上記のような味覚伝達の仕組みが働かなくなり、食事の美味しさが半減してしまいます。
歯周病が味覚障害を引き起こすのは、口内が乾いていたり、膿が出ていたりすることが原因です。
歯周病の症状の一つに、慢性的な口内の乾きであるドライマウスが挙げられます。
ドライマウスになると、唾液が味物質をうまく運ぶことができず、味を感じにくくなります。
また歯周病が重度にまで進行すると、歯茎の炎症にとどまらず、血や膿などが排出されることもあります。
血や膿が口内に広がると、何を食べても不快な味になり、これまでのように食事を楽しむことができません。
ちなみに、歯周病の方は口臭ケアの一環として舌磨きを頻繫に行うことも多いです。
しかし、舌磨きをしすぎると味蕾がダメージを受け、大幅に機能を低下させてしまいます。
歯周病から来る味覚障害を放置していると、何を食べても味がしなかったり変な味がしたりするため、食事の満足度は低下します。
また食べ物が傷んでいても、気付かずに食べてしまうおそれがあります。
食べてしまったのが消費期限切れのものなどであれば、当然体調が悪化することも考えられます。
さらに味覚障害に陥ると、食欲が低下して摂取カロリーが減ったり、必要な栄養が不足したりするおそれもあります。
こちらも体調不良を引き起こす理由の一つです。
歯周病が引き起こす味覚障害は、日常生活における大きな習慣である食事に多大な影響を与えます。
また食事への影響は全身の健康状態にもつながり、さまざまな身体の不調が現れることも考えられます。
歯科クリニックで基本歯周治療などを受ければ、ある程度改善する可能性があるため、まずは歯周病の状態からチェックしてもらうことをおすすめします。