虫歯を予防するためには、歯科医院で定期健診とクリーニングを受けるのがおすすめです。

しかし、クリーニングは数カ月に１回のペースで受けるのが一般的なので、定期健診を受けるまでの間は自分で対策をする必要があります。

自分でできる虫歯対策について、解説します。

 

自分の体の虫歯対策

虫歯の対策として有効なのが、元々備わっている虫歯予防の働きを強めることです。

人間の体には、元々虫歯への対策が備わっています。

虫歯を防ぐ役割を持つのが、唾液です。

唾液は食べたものの消化を助ける働きがあり、正常に分泌されていると胃腸の負担を減らすことができます。

それだけでなく、歯が溶けた際に流出した成分を補い、脱灰してしまった歯の再石灰化を促進して修復する働きもあるのです。

唾液には殺菌作用もあるため、ミュータンス菌などの虫歯の原因菌の働きを抑制します。

極端に口の中が乾燥していると、唾液の量が減少して殺菌作用が弱まってしまうため、適度に水分を取るようにしましょう。

また、口内が酸性になると虫歯の原因菌が活発になります。

酸性に偏りそうなとき、中性に戻す働きをするのも唾液の重要な役割です。

さらに、唾液には歯の表面を覆っているエナメル質を硬くする役割もあり、虫歯になりにくくしてくれるのです。

 

セルフケアによる対策

上述したとおり、唾液には虫歯を防ぐ働きがあります。

ただし、唾液だけで完全に虫歯を防ぐことができるわけではありません。

唾液以外にも、セルフケアによる虫歯対策を行わなければ十分とはいえないのです。

セルフケアによる虫歯対策で重要なのが、フッ化物です。

フッ化物は歯科医院で歯に塗布されることもありますが、日常からフッ化物入りの歯磨き粉を使用していると、自分で歯に付けることができます。

フッ化物が含まれている洗口液もあるため、歯磨きの後などに使用すると効果的です。

歯にフッ化物を十分残すためには、普通の歯磨き粉でしっかりと磨いた後にフッ化物入り歯磨き粉や洗口液を歯につけるようにして、軽く口をゆすぎましょう。

また、歯ブラシの時に歯垢をなるべく落とすよう意識して磨くのも効果的です。

歯の隙間や奥歯、歯周ポケットなどに歯垢などが残っていることが多いので、隙間や歯茎と歯の間などを掻き出すように磨いてください。

砂糖やでんぷんなどの糖質は虫歯の原因菌のエサになってしまい、虫歯を進行させてしまいます。

食事の後になるべく早く歯磨きをすると、虫歯の原因菌の増殖を防ぐことができ、虫歯予防に効果的です。

ほとんどの人が、大人になるまでの間にミュータンス菌をはじめとした虫歯の原因菌に感染してしまいます。

一度感染すると根絶するのが難しいため、排除するよりも、活動させないことに重点を置きましょう。

 

まとめ

虫歯に一度なると、治療を終えるまでに長い時間が必要です。

治療費がかかるうえ、一度感染した歯は削るしかなく、削った歯は元には戻りません。

虫歯に感染した部分を削ることによって、歯の寿命は短くなります。

歯を長く使い続けたいのであれば、虫歯にならないように自分でも対策することが大切です。

ただし、セルフケアだけでは不十分なこともあるので、歯科院で定期的に検診とクリーニングを受けることをおすすめします。