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叢生(そうせい)とは、歯並びがキレイなアーチにならず、ガタガタ、デコボコになっている状態のことをいいます。
こちらは、主に歯が並ぶためのスペース不足で起こるもので、放置しているとさまざまな不具合が生じます。
今回は、子どもの叢生を放置することのデメリットについて解説します。
叢生は歯が重なり合ったり、キレイに並んでいなかったりするため、歯ブラシが歯間や歯の裏側までしっかりと届かない可能性が高いです。
また、通常の歯並びであれば、磨きにくい部分は歯間ブラシやデンタルフロスなどでカバーできますが、叢生の場合、これらでもケアできない部分が出てきます。
このように、磨き残しが出やすい状態が続くと、食べカスやプラークが口内に長く滞在し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
ちなみに、このような口腔環境は、口臭を引き起こす原因にもなりますし、歯の着色も目立ちやすくなります。
叢生に限ったことではありませんが、不正咬合は子どもの顎に負担を大きくします。
これにより、顎関節の軟骨を擦り減らし、顎関節症になるおそれがあります。
また、顎関節症は、一度症状が現れると、治療期間が長くかかってしまうこともありますし、中には治療が困難な症例も見られます。
さらに、顎関節症は顎や口周辺の痛みや不具合だけでなく、慢性的な頭痛や肩こりといった全身症状につながる可能性もあります。
その他、見た目に与える影響も大きく、顎変形症を発症することにより、子どもの顔貌に左右差が出ることも考えられます。
こちらは、八重歯などのケースによく見られますが、叢生の子どもは、外側に出ている歯が唇の内側を傷付けやすいです。
こちらは、外傷性のカタル性口内炎を発症することにつながります。
また、頻度はそれほど多くありませんが、歯並びからはみ出した歯が持続的に粘膜を刺激する場合、口腔がんの原因になることもあります。
口腔がんは、毎年約3,000人が死亡するがんの一種であり、子どもの健康を守るためにも、叢生の治療は必要だと言えます。
ここまで、子どもの叢生を放置することのデメリットについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
今回解説したもの以外にも、叢生には食事のしにくさや発音の不便さ、見た目のコンプレックスなど、見過ごせないデメリットが多くあります。
あまりにも歯並びのガタガタがひどい場合は、咀嚼方法の改善や小児矯正などにより、できる限り早期に改善できるように努めなければいけません。