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口腔粘膜疾患は、その名の通り口内における歯茎、舌、頬の内側などの粘膜で発生する病気です。
また、これらの病気は、それぞれ症状が異なり、中には極めて危険なものも存在するため、決して放置してはいけません。
ここからは、代表的な口腔粘膜疾患の概要や症状などについて解説したいと思います。
口腔粘膜疾患としてもっとも代表的なのは、やはり口内炎です。
口内炎は、口内やその周辺の粘膜に起こる炎症の総称であり、いくつかの種類に分かれますが、もっとも多いのはアフタ性口内炎というものです。
こちらは、明確な原因がわかっていないものの、主にストレスや疲れによる免疫力の低下、睡眠不足、栄養不足などをきっかけに発症するとされています。
症状の特徴としては、赤く縁どられた2~10mmほどの白くて丸い潰瘍が、頬や唇の内側、舌、歯茎などに発生するもので、通常は10日~2週間ほどで自然に消滅し、跡が残ることもありません。
前癌病変も、口腔粘膜疾患の一つです。
こちらは、癌になる手前の状態を意味する病気であり、正常なものに比べ、明らかに癌の発生しやすい形態学的変化を伴った組織で、主に白板症、紅板症に分かれます。
白板症は、口腔内で発生した摩擦により、除去できない白色の板状もしくは斑状の病変が見られるもので、しみたり痛みが出たりといった症状を伴います。
また、紅板症は頬の粘膜、舌、上顎、口の底などによく見られるもので、症状は白板症とほぼ同じです。
白板症が約10%、紅板症が約50%で癌になるとされていて、口内炎がなかなか治らないという場合、これらの前癌病変である可能性があります。
口腔癌は、口内にできる癌そのものであり、癌全体で見ると、その割合はわずか1%ほどしかありません。
しかし、進行すると命にかかわる重大な病気であり、最悪の事態を避けられたとしても、医療のための外科的な治療の後に、日常の生活に支障をきたすことがあります。
また、口腔癌には、舌癌や口底癌、歯肉癌などの種類があり、タバコや飲酒、機械的刺激(入れ歯の装着など)が主な原因とされています。
もっとも初期に現れる症状は、粘膜の色の変化であり、表面が盛り上がったり、硬いしこりができていたりする場合、口腔癌の可能性が高いです。
ここまで、代表的な口腔粘膜疾患の概要や症状について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
口内炎程度であれば、誰もが一度は経験したことがあるかと思いますし、焦って治療をしなくても、自然に治るケースが多いです。
一方で、前癌病変や口腔癌は、放置すると非常に危険であるため、早期発見、早期通院が求められます。