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通常のインプラント治療は、失った歯1本につき1本の人工歯根を埋め込み、その上に上部構造を装着します。
一方、歯を複数本失った場合はこのような方法ではなく、インプラントオーバーデンチャーが採用されることもあります。
今回は、インプラントオーバーデンチャーの概要やメリット・デメリットについて解説します。
インプラントオーバーデンチャーは、残存歯やインプラントを入れ歯で覆いかぶせる治療法です。
総入れ歯のような仕組みですが、入れ歯は粘膜で噛む力を支えるのに対し、インプラントオーバーデンチャーは歯もしくはインプラントが支えになります。
ちなみにオーバーデンチャーという治療法は、総入れ歯でも部分入れ歯でも適用でき、非汎用性が高いことで知られています。
インプラントオーバーデンチャーを使用することにより、顎の骨に埋入するインプラントの本数を減らすことができます。
例えば上顎の歯をすべて失っている場合、通常の方法では7~8本の人工歯根を埋め込まなければいけません。
一方インプラントオーバーデンチャーであれば、4~6本程度で治療できます。
下顎は顎の骨が硬いことから、さらに本数を2~4本まで減らせます。
こちらは身体の負担だけでなく、コストの削減にもつながります。
またインプラントオーバーデンチャーは、人工歯根で入れ歯を支えることから、一般的な入れ歯よりも噛む力が安定しています。
さらに、取り外してメンテナンスができるという点もメリットです。
通常のインプラントは人工歯根から上部構造を取り外すことができませんが、インプラントオーバーデンチャーは取り外してケアできるため、汚れが溜まりにくいです。
インプラントオーバーデンチャーは入れ歯の延長線上にある治療法のため、装着することで気持ち悪さを感じることもあります。
また顎の骨の量が少ない方でもこちらの治療は受けられますが、すべての方に適用できるわけではありません。
人工歯根を埋め込む際は外科治療が必要であり、持病がある方やヘビースモーカーの方などは適用外になることがあります。
インプラントオーバーデンチャーは、複数本歯を失った方でも、身体の負担を最小限に抑えながら人工歯根を埋め込むことができる治療法です。
またコストパフォーマンスも高いため、これから歯をカバーしようと考えている方はぜひ選択肢に入れるべきです。
ただし健康状態などによっては適用できないため、事前に歯科クリニックに相談することをおすすめします。