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糖尿病は、血液中のブドウ糖の濃度が高い状態が長期間続く疾患です。
血糖値を下げるインスリンというホルモンの量が不足したり、働きが悪くなったりして起こります。
また糖尿病を患っている方は、インプラント治療を受ける際にさまざまなリスクが高くなります。
今回はこちらのリスクについて解説します。
糖尿病の方は、抵抗力の低下による疾患のリスクが高まります。
具体的には、歯周病や細菌・ウイルス性疾患のリスクです。
インプラント治療は、歯茎の切開などの外科治療を伴います。
そのため、抵抗力が低下した状態で受けることにより、歯周病に罹患する可能性が高くなります。
また抵抗力が落ちたところで細菌やウイルスに感染すると、発熱や体調不良、消化器に関する不調を引き起こす恐れがあります。
さらに、インプラントの治療箇所からインプラント周囲炎を発症する可能性もあります。
インプラント治療に伴う外科治療を行った箇所は、本来少しずつ治癒していきます。
しかし糖尿病を患っている方は、血糖値のコントロールが不十分なことがあり、このような場合はなかなか治癒が進みません。
なかなか治癒しない場合、痛みや腫れといった症状が長期間継続することが考えられます。
また治療後の治癒が遅れると感染リスクが高まり、人工歯根と顎の骨が結合するまでに時間がかかります。
しっかりと人工歯根が定着しなければ、インプラントを天然歯のように機能させることはできません。
骨吸収は、歯を支えている骨の量が減ってしまう現象です。
顎の骨に人工歯根を埋入すると、骨吸収が進むことがわかっていますが、こちらは通常レベルであれば特に治療へ支障をきたすことはありません。
しかし、糖尿病を患っている方は骨吸収を加速させてしまうため、顎の骨の安定感が著しく低下する可能性があります。
もちろん人工歯根を支える顎の骨が極端に少なくなると、最悪の場合インプラントが脱落してしまうことも考えられます。
インプラントが脱落した場合、もう一度治療をやり直さなければいけません。
糖尿病を患っているからといって、インプラント治療を受けられないというわけではありません。
しっかりと治療を受け、血糖値をコントロールできていれば、人工歯根を埋め込める可能性は十分にあります。
逆に治療に専念せず、インプラント治療を優先してしまっているような場合、前述したリスクは極めて高くなります。
そのため、早く失った歯を手に入れたい場合でも、まずは糖尿病の治療を第一に考えましょう。