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新型コロナウイルスの感染拡大以降、インフルエンザなどが流行する時期ではなくても、普段からマスクを装着する方は大幅に増加しました。
また、マスクの装着は、実は顎関節症の発症につながるとされています。
ここからは、顎関節症とマスクの関係性を中心に解説したいと思います。
アメリカの歯科医師会の報告によると、歯科医師の62%が、マスク生活によって顎関節症の患者さんが増加していることを認めています。
マスクを装着すると、紐部分に顎が引っ張られるため、知らないうちに力が入り、筋肉の緊張を引き起こしやすくなります。
また、長時間装着することで、顎が動かしづらくなることから、顔周りや首、肩の筋肉までもが緊張し、歯を食いしばりやすくなります。
その他、マスクによって息が苦しくなったことにより、顎を少し前に突き出し、マスクと顔の間に隙間をつくるような動きも、顎関節症の一因とされています。
マスクをしている場合、自身の表情は相手に見えにくいため、表情をつくる機会が減少します。
また、会話をする機会も少なくなる傾向にあり、声を出すときもあまり口を動かしません。
そのため、マスクの下では口や顎に力が入り、緊張状態になります。
このような負担も、顎関節症を引き起こす原因です。
人はリラックスしているとき、上下の歯がくっつかず、少し隙間が空いているのが理想ですが、緊張すると軽く歯が合わさります。
こちらは、TCH(歯列接触癖)というものであり、顎周りの筋肉や関節円板に悪影響を及ぼします。
マスクが原因の顎関節症を防止するには、なるべく大きめのマスクを選ぶようにしましょう。
サイズが小さすぎると、口元の筋肉を過剰に圧迫してしまいます。
また、装着する際は、顔の中心にマスクを持ってくることを心掛けましょう。
どちらかに偏っていると、ゴム紐による片側への負担が起きてしまいます。
ちなみに、マスクがずれたとき、手を使わずに顎で動かす癖がある方は多いですが、こちらは顎関節や筋肉が普段の可動域を超えてしまうため、避けるのが無難です。
ここまで、顎関節とマスクの関係性について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
マスクが額関節症につながり得るからといって、マスクをせずに生活をするというのは、感染症などのリスクを考えると現実的ではありません。
そのため、装着していないときには、なるべくゆっくりと口を開けて、こわばった顎の筋肉をリラックスさせるようにしましょう。