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顎関節症を発症すると、顎を動かしにくくなり、食べ物をうまく咀嚼できなかったり、顎の痛みを感じたりするようになります。
では、このような症状が出ている場合でも、顎の骨に人工歯根を埋入するインプラント治療を受けることはできるのでしょうか?
今回はこちらの点について解説します。
結論から言うと、顎関節症の症状がある場合でも、軽度であればインプラント治療を受けることは可能です。
ただし、インプラント治療は人工歯根を埋入する際、大きく口を開ける必要があるため、口を開け続けられない場合は治療を受けるのが難しくなります。
また、歯科クリニックでは、口を開けるのが苦手な方のために、開けたままにするための器具も用意されていますが、そもそもまったく口が開かない場合には、こちらの器具を使用することもできません。
治療前は軽度の顎関節症であっても、インプラント治療を受けることにより、症状が悪化してしまうというケースもあります。
インプラント治療は、当然治療後の噛み合わせを考慮して行われますが、元々の噛み合わせが悪い状態で治療を受けた場合などは、違和感のある仕上がりになることが考えられます。
また、噛み合わせが悪い状態を放置すると、より顎関節症の症状が出やすくなります。
こちらは、噛んだときの負荷が片方の顎に偏ることが原因であり、せっかくインプラント治療を受けたにもかかわらず、治療前より食事の制限が増えたり、満足に会話ができなかったりすることも考えられます。
たとえ軽度であっても、顎関節症の症状が見られる方は、インプラント治療を受ける前に治療しておくべきです。
顎関節症の治療法にはさまざまなものがありますが、対症療法として、関節痛に対しては安静にした上で、痛みの強い場合には非ステロイド系の痛み止めが投与されます。
また、筋痛に対しては、ストレッチやマッサージなどを行い、就寝時に歯ぎしりや食いしばりがある場合は、スプリント、ナイトガードと呼ばれるマウスピースを装着します。
ここまで、顎関節症でもインプラント治療は受けられるのかについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
症状が軽い場合は、顎関節症であってもインプラント治療を受けることができますが、治療中や治療後のリスクが高いことは事実です。
そのため、強い痛みや大きなトラブルを避けたいという方は、まず顎関節症の治療に専念することが望ましいです。