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顎関節症に悩む方は、早急に症状を改善させたいと考えるでしょう。
そのような場合の選択肢として、市販のマウスピースの装着が挙げられます。
マウスピースは、ネットなどでいつでも気軽に購入することができます。
では、市販のマウスピースで顎関節症の治療はできるのでしょうか?
今回はこちらの点について解説します。
ネットで“マウスピース”と検索すると、さまざまな商品がヒットします。
市販のマウスピースは1,000~5,000円と価格帯にバラつきがあります。
原産国も国産や中国産、オーストラリア産などさまざまです。
またこれらのマウスピースの多くは、以下のような症状の改善を謳っています。
・歯ぎしり、食いしばり
・いびき
・無呼吸症候群
・不眠症
・頭痛、肩こり
このことから、市販のマウスピースを購入しようとする方もいます。
しかし実際はあまりおすすめできません。
市販のマウスピースは顎関節症治療には向かず、時にはリスクを及ぼします。
顎関節症治療ではマウスピースを長期間使用し、症状を抑え込まなければいけません。
しかし市販のマウスピースは、患者さんの口内にフィットしないことが多いです。
そのため顎関節とマウスピースにズレが生じる可能性があります。
またズレが生じている場合、強い力で顎関節の症状を矯正することはできません。
さらにズレがある市販のマウスピースを無理やり装着すると、顎関節が変形します。
こちらは顎関節症の症状を悪化させることにもつながります。
市販のマウスピースは簡単に手に入ります。
そのため選ぶ方も多いですが、やはり顎関節症治療は歯科クリニックで受けるべきです。
歯科クリニックで主に行われるのは、同じくマウスピースを用いたスプリント治療です。
こちらはオーダーメイドのマウスピースであり、患者さんの口内にフィットします。
またこちらを装着すると、咀嚼筋や顎関節の緊張を和らげることができます。
これにより顎関節症の症状、つまり顎関節の筋肉の張りや痛みを軽減します。
さらに、顎関節症によって起こる頭痛や肩こりなどの改善も期待できます。
ここまで、市販のマウスピースにおける顎関節の治療効果を中心に解説しました。
市販のマウスピースはオーダーメイドではありません。
そのため使用することで、顎関節症の症状が悪化する可能性があります。
また呼吸がしづらくなり、呼吸器障害や睡眠障害につながることも考えられます。
これらのことから、顎関節症の痛みは必ず歯科クリニックに相談すべきです。