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子どもの歯における大きな問題としては、不正咬合が挙げられます。
不正咬合は歯並びや上下の歯の噛み合わせに異常がある状態です。
これにはいくつか種類があり、子どもがなりやすいものの一つに下顎前突があります。
今回は子どもの下顎前突における原因やデメリットについて解説したいと思います。
下顎前突(かがくぜんとつ)は受け口とも呼ばれる不正咬合の一種です。
下の前歯や顎が上の前歯や顎よりも前に出ている状態の歯並びです。
正常な噛み合わせは、上顎の前歯が下顎の前歯より少し前方に位置します。
よって下顎前突は反対咬合とも呼ばれます。
詳しくは後述しますが、噛み合わせの不調や機能性の低下などが特徴です。
また幼少期には一時的に下顎前突になることもあります。
3歳児健診では、約5%の子どもが下顎前突と診断されます。
子どもの下顎前突の原因としては、まず子ども特有の癖が挙げられます。
指しゃぶりや爪噛みなどは噛み合わせを乱し、下顎前突につながる可能性があります。
また下顎前突には遺伝も大きく関係しています。
両親もしくは祖父母に症状が見られる場合、その子どもにも遺伝するケースが多いです。
その他、鼻炎や鼻づまりも原因として挙げられます。
子どもの中には、鼻炎や鼻づまりで鼻呼吸ができなくなる子もいます。
こうして慢性的な口呼吸になると歯並びに影響が出て、下顎前突のリスクが高まります。
下顎前突の子どもは、まず咀嚼がしにくくなります。
噛み合わせが反対になっているためしっかり噛めず、肥満や消化不良につながります。
また下顎前突の場合、虫歯のリスクも高まります。
下顎が出ていると唇が閉じにくくなり、口内が乾燥します。
すると唾液の分泌量が減り、抗菌作用や自浄作用などの効果が薄れます。
結果口内環境が悪化し、虫歯を発症しやすくなります。
さらに下顎前突は発音に影響が出ることもあります。
具体的には前歯の噛み合わせが逆のため、言葉の発音が悪くなります。
噛み合わせに隙間ができるため、特に歯と舌先が触れるサ行やタ行は発音しにくいです。
もちろん審美性の低下により、子どもがコンプレックスを抱くこともあります。
ここまで、子どもの下顎前突における原因やデメリットについて解説しました。
下顎前突は子どもに多い不正咬合であり、なおかつデメリットも多いです。
歯の機能性の低下については、子どもに大きな精神的負担を与えます。
よって親御さんは、筋機能矯正治療などによる改善を行いましょう。
こうすることで、子どもの将来的な負担も軽減できる可能性があります。