ブログ
Blog
Blog
前歯は歯の中でも外部から見えやすい位置にある歯であり、その方の印象を大きく左右します。
また、前歯の歯並びが悪い方などは、こちらだけでもインプラントにし、審美性をアップさせたいと考えることもあるでしょう。
しかし、実際前歯のインプラントは、治療が難しいと言われています。
今回はこちらの理由を解説します。
前歯そのものは他の歯と比べて大きいですが、実は顎の骨や歯茎については、薄い上に痩せやすいという特徴があります。
自身の舌や指で触ってみるとわかりますが、奥歯などの歯茎に比べて、厚みがありません。
そのため、人工歯根を埋入するインプラントが安定せず、治療が難しくなることがあります。
ちなみに、前歯部分の骨や歯茎の厚みが不十分な場合は、補強をするために骨造成手術を行わなければいけないことも考えられます。
前歯のインプラント治療に成功すれば、確かに歯の印象は良くなりますが、前述の通り顎の骨が痩せやすいため、治療後に歯茎が下がる可能性があります。
また、インプラント治療後に歯茎が下がると、人工歯根やアバットメントが透けてしまうことが考えられます。
これらのパーツは通常金属でできているため、透けると非常に目立ち、かえって審美性に問題が出ることもあります。
そのため、治療後のメンテナンスをきちんと行わなければ、前歯のインプラントにおける審美性をキープするのは難しいです。
前歯のインプラント治療では、骨造成や歯茎の移植など、さまざまな付帯手術が発生します。
また、歯並びが悪く、人工歯根の埋入に十分なスペースがない場合は、先に矯正治療を行う必要がありますし、歯周病が重度まで進行している場合は、そちらの治療を優先しなければいけません。
このように、さまざまな付帯手術が必要になることから、前歯のインプラント治療はトータルの治療費が高額になることが多く、費用面でも見ても難しい治療だと言えます。
ちなみに、骨造成や歯茎の移植といった手術は、歯科クリニックの医師が自身で習得しなければいけない技術であり、これらの手術に対応できる医師はそれほど多くありません。
ここまで、前歯のインプラント治療における難易度が高い理由について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
決して不可能ではありませんが、前歯のインプラント治療を行う際は、理想の仕上がりにすることが難しいこと、費用がかかりやすいことを理解しておきましょう。
また、優れた技術や実績を持った歯科クリニックで治療してもらうことも大切です。